「私は会社のために生きてきたのか?」
肩書きを失ったあとに、“私”を取り戻していった話
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先日、昔からの友人と
「1年に1回の現在地合わせ」のような時間を過ごしました。
お互いに今、どんな場所にいて
どんなことを考えて
どんなふうに生きているのか。
キャリアの話。
コミュニティの話。
子育ての話。
これからやってみたいことの話。
そんな近況報告を重ねていく中で、
ふと、私の奥底に眠っていた記憶が
不意に立ち上がってきました。
それは、会社員だった頃のこと。
私は会社員時代
役職を降りてくれ、言われたことがあります。
悔しかったです。
悲しかったです。
でも今振り返ると
本当に苦しかったのは
役職を失いそうになったことそのものではありませんでした。
もっと苦しかったのは
「私は、会社のために生きてきたのか?」
という問いに
向き合わされたことでした。
会社には会社の事情があります。
組織の都合。
人員配置。
役職の数。
事業上の判断。
頭では理解できる部分もありました。
でも心はまったく追いつきませんでした。
私はこのために頑張ってきたのか。
私はこの場所で何を積み上げてきたのか。
私はこの会社の中で何者だったのか。
そんな問いが
毎日のように頭の中をぐるぐる回っていました。
そしてある日、自分に問いかけました。
「私は、会社のために生きてきたのか?」
もし明日、命が終わるとしたら。
「はい、私は会社のために生きてきました」
と胸を張って言えるのか。
その答えははっきりしていました。
私は絶対にそうは言いたくなかった。
あの時の私は自分の人生の価値を
会社の判断ひとつで決められてしまったように感じていました。
役職があるか。
評価されているか。
管理職として認められているか。
社内でどんなポジションにいるか。
会社の中にいると
どうしてもそれらが
自分の価値そのもののように見えてしまいます。
でも本当は
会社の評価と自分の人生の価値は
同じではないはずです。
そのことを頭では分かっていたのに
当時の私はうまく切り離せませんでした。
肩書きを失いそうになった時
自分まで失ったような気がした。
そこが一番苦しかったのだと思います。
その後私は会社を離れました。
でも振り返ると
私を変えてくれたのは
会社を辞めたことそのものではありませんでした。
会社の外で出会った人たちが
私の中にある価値を
何度も言葉にしてくれたことでした。
CNPのコミュニティで。
MIRAISで。
Challengersで。
商品開発の現場で。
アートリトリートで。
昔からの友人との対話の中で。
自分では当たり前だと思っていたことを
誰かが価値として言葉にしてくれました。
「なおなおの問いは本質を突いているね」
「なおなおと話すと、できないと思っていたことができるかもに変わる」
「なおなおは人の可能性を信じる人だね」
「なおなおは相手が自分で決める瞬間を待てる人だね」
そうやって誰かが言葉にしてくれるたびに
私は少しずつ、自分を取り戻していったのだと思います。
会社の中では
私は役職や評価やポジションで
自分を見ていました。
でも会社の外では
私の話し方や問いの立て方
人との関わり方そのものを
価値として受け取ってくれる人がいました。
それがすごく大きかった。
会社を辞めたことが答えだったのではありません。
人との出会いの中で
「私は私でいいのかもしれない」
と思える瞬間が増えていった。
それが私にとっての本当の転換点だったのだと思います。
今、私は何をしているのか。
商品開発のコンサルティングをしたり
企業の商品企画に伴走したり
コミュニティの運営に関わったり
キャラクターIPを育てる活動をしたり。
一言で説明するのが、
少し難しくなってきました。
「何をやっている人ですか?」と聞かれると、
相手に合わせて、自分の活動を翻訳して伝えることが増えました。
商品開発の人として話す時もある。
コミュニティ運営の人として話す時もある。
企画の壁打ち相手として話す時もある。
誰かの挑戦を形にする人として話す時もある。
全部を説明しようとすると、
たぶん「結局、何をしている人なの?」となる。
でも、今の私は
その状態が少し心地よくなってきています。
会社名でもなく
役職でもなく
部署名でもなく。
私がどこで、誰と、何を生み出したいのか。
そこを軸にして動けるようになってきたからです。
独立して一番変わったことは
付き合う人を自分で選べるようになったことでした。
会社員時代は
上司ガチャや部署ガチャのようなものが正直ありました。
合わない人がいても
違和感のある環境でも
その中で働かなければいけない。
自分をすり減らしながら
なんとか適応しようとしていた時期もありました。
でも今は少し違います。
もちろん、仕事を選べるほど簡単な世界ではありません。
フリーランスにはフリーランスの厳しさがあります。
それでも入り口の段階で
「この人とは、たぶんうまくいかないな」と感じたら
距離を置くことができる。
無理して関係を続けない選択ができる。
仕事のスタンスが合わない人に
自分を合わせ続けなくてもいい。
これは私にとって本当に大きな変化でした。
せっかく会社員ではない働き方を選び
自分で仕事をコントロールできる場所を手に入れたのに
また無理してまで、合わない場所にしがみつく必要はない。
そう思えるようになりました。
ただ今の私にも課題があります。
それは「線引き」です。
仕事が楽しい。
関わる人が面白い。
自分が成長できる場がある。
誰かの役に立てる感覚がある。
だからこそどこまでも時間を使ってしまう。
昔のように
「会社に行くのが嫌だ」
「人間関係がつらい」
という苦しさではありません。
今はむしろ
楽しいからこそ止められない。
仕事と趣味と成長と実益が
境目なくつながってしまっている。
だから放っておくと
子どもとの時間も
自分の余白も
どんどん仕事に溶けていってしまいます。
会社を辞めたら自由になる。
たしかにそれは一面では本当です。
でも自由には
自分で線を引く責任もついてくる。
今の私はその難しさにも向き合っているところです。
あとは、今振り返って思うのは
会社を辞める前からできたこともあったな
ということです。
会社の外で発信すること。
誰かと学ぶこと。
コミュニティに参加すること。
自分の考えを言葉にすること。
肩書きではなく
「私」でつながる人を増やすこと。
もしあの頃の私に声をかけるなら
こう伝えると思います。
辞めなくてもいい。
でも会社の外に
小さな居場所を作っておこう。
会社の肩書きではなく
あなた自身の言葉や考えに興味を持ってくれる人と
少しずつつながっておこう。
それだけで
心の逃げ場ではなく
未来の選択肢が増えるから。
会社の中で苦しんでいる時ほど
自分の価値を会社の評価だけで測ってしまいます。
役職があるか。
評価されているか。
管理職になれるか。
社内でどんなポジションにいるか。
もちろんそれも大切な指標です。
でもそれだけが自分の価値ではありません。
会社の中では評価されにくいものが
会社の外では誰かにとって大きな価値になることがある。
社内では「扱いにくい人」と見られる個性が
外に出た瞬間に「だからこそ面白い」と言われることがある。
肩書きではなく
その人自身に惹かれる人がいる。
私はこのことを何度も実感してきました。
もし今、これを読んでいるあなたが、
会社の中で少し苦しくなっているなら。
「自分の居場所がない」
「やりがいが見つからない」
「このままでいいのかな」
と感じているなら。
すぐに辞めなくてもいい。
大きな決断をしなくてもいい。
焦って転職先を探さなくてもいい。
でも、もし1日8時間の労働時間のうち、
少しでも思考やエネルギーが余っているなら。
その余白を
会社の外に向けてみてほしいんです。
あなたの肩書きではなく
あなた自身を面白がってくれる人。
「あなたの会社名」ではなく
「あなたの考え方」に興味を持ってくれる人。
「この人だからいい」と思ってくれる人。
そういう人とのつながりを
少しずつ増やしてみてほしい。
それはすぐに仕事にならなくてもいい。
お金にならなくてもいい。
何かの成果に直結しなくてもいい。
ただ会社の外にも
自分を必要としてくれる場所がある。
そう思えるだけで、
心は驚くほど軽くなります。
私は会社を辞めることをすすめたいわけではありません。
会社の中で力を発揮できる人もいる。
組織の中だからこそできることもある。
会社員という働き方に守られる安心も、もちろんあります。
でも会社の中だけに
自分の人生のすべてを預けなくてもいい。
会社の外にも
自分の価値が存在する場所を持っていい。
役職がなくなっても
部署が変わっても
評価が揺らいでも
あなた自身の価値まで消えるわけではありません。
会社の肩書きを外した時に
何が残るのか。
その問いは少し怖いものです。
でも、その問いの先には
あなた自身の人生を取り戻すヒントがあるかもしれません。
会社の名前ではなく。
役職でもなく。
評価でもなく。
「私は何を大切にしたいのか」
そう問い続けること。
私は今もその途中です。
あの日の問いは
「私は会社のために生きてきたのか?」
から
「私は私として生きているか?」
に変わりました。
そして今日の私は
完璧ではないけれど
少なくとも誰かの人生ではなく
自分の人生を生きようとしています。
あなたは今、
何を大切にして生きたいですか。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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刺さります〜。
まさに会社に苦しんで同じような気持ちになったことがあります。私は辞めずに今がありますが、育休中にコミュニティに入って仲間と私は何を大切にしてるのか、を考えたことは今の私にとても効いてます。また今も評価のゆらぎやポジションのネガティブな考えが頭をよぎる時は時々あります〜。
会社の中でも振る舞い方、難しいですね
会社の中、外でも、自分らしく生きたいですね🔥